7月24日付
「競争が激しい社会にあって『それは理想論』と言われる保護者の方もいます。『理想を求めるのが学校ではないでしょうか』と私はお答えしています」
6月30日、「夢みる校長先生」上映会を友人たちと共に取り組みました。通知表や宿題、校則、さらには校長室をなくしてハンモックを置いたなどさまざまな取組みをすすめる公立小中学校の校長先生が登場する映画でした。
当日は2回の上映会に、大人と子ども330人が参加。上映会後の感想交流会にも80人が参加されました。
映画で印象的だったのは、子どもの意見表明を大事にする校長の姿でした。生徒総会で決まったことはやると決めた世田谷区立桜丘中学校では、校則や定期テストが廃止。浴衣の日が設けられ、授業を受けられない子は廊下で学んでもOKでした。武蔵野市立境南小学校では、子どもの意見から学校宿泊を実施したり宿題を廃止しました。
感想交流会では、こうした取組みを校長だけで進めると、異動で元に戻ってしまうため、保護者や地域の方が支えていくことが大切だとの意見がありました。
小中学生からは「すべての学校が子どもゆうせんになってほしい」「宿題、チャイムとかなくていいなと思いました。夢見る小学校は行きたいなと思いました」「桜丘中学校西郷校長が『だって学校ってつまらないじゃないですか』と言うのを聞いて本当にそうだなっと思った」などの感想にハッとしました。
冒頭は、通知表を無くした茅ケ崎市立香川小学校國分校長の言葉。教員で議論を重ね、学校改革を進めたそうです。「通知表作成に費やしていた時間が削減され、その分子どもを見る時間に充てられる」との教員の声が紹介されていました。
激しい競争社会に耐えられる人を育てるのではなく、競争社会の問題点を発見して変えていく力が求められるし、そのためには一人でも多くの保護者や子ども達が「学校って変えられるんや」と実感することが大切なんちゃうかと思ったのでした。