堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

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避難所開設 安心して向かえる条件整備を

10月19日付

今年度は、風水害の対応で、二度、避難所が開設されました。その際生じた、避難所の開設・閉鎖に伴う移動の課題を取り上げます。

 

 9月2日の大雨では、浸水を中心に60件の被害が発生しました。局地的な豪雨だったため、突如、避難所開設が指示され、開設目標時刻までの時間が短かったのも特徴でした。
 全国で災害が頻発しており、市職員として、災害から住民を守ることへの意識は、誰しも高まっているのではないでしょうか。
 そうした職員が、避難所対応に万全を期すための条件を整える責任が当局にはあると思いませんか。
Aさんの場合
 台風14号では、9月19日8時29分に「15時に風水害の全指定避難所を開設」「交代の目途は、①交通機関の計画運休の目途が夕方、②18時以降は暴風域になるので危険な状況が予想されることから、18時までの交代が得策」と指示がありました。
 避難所対応職員間で、従事時間の割振り(15時~、18時~)を含めた確認が行われました。
 18時からの割振りに当たったAさんは、公共交通機関でも、自家用車でも、従事に約1時間を要します。道中、山間部があり、道路が遮断される可能性がないとは言えません。
 風水害のマニュアル上、出動手段は右下のとおり示されています。
 自宅と避難所間の移動をより安全に行う方法として、Aさんは予定よりも早めに出発することにして、公共交通機関を選択しました。
 業務従事後、翌午前1時30分の避難所閉鎖が指示されました。
 既に、公共交通機関の運行は止まっており、帰宅方法を相談したところ、「避難所から区役所前まで(徒歩約30分)向かえば、タクシーチケットを交付できる。ただし、1万円を超える分は、本人がいったん立て替えて、所属予算での支払い」との説明を受けました
 Aさんの電話でのやりとりを見ていた学校施設管理者が、翌朝までの施設利用を認めたので、Aさんは、校舎外での滞在を回避できました。
 Aさんは「より安全と考えられる公共交通機関を利用し、最悪、野宿という場面に遭遇しかけた。過去『自家用車を利用し、風害を受けたにも関わらず、泣き寝入りした』との職員の話も聞いた」「私の所属の職員配置状況は、常勤:常勤以外=54:46。市内・市外居住に関係なく、できる限りみんなで分担すべき状況」「災害なので致し方ないが、職員に突如の開設を求める場合もある。例えば、事前にタクシーチケットを交付して、条件を満たせば自己負担なく利用できるようにするなど、それに見合う環境を整えてもらいたい」と話しています。
 他にも、やむなく自家用車等を利用し、避難所に直行した場合、移動にかかる費用は一切支給されていません。
 執行部は「当局の責任を果たせ」と求めていきます。ご意見等お寄せください。

 

㋐出動の際は、徒歩や自転車及び公共交通機関の使用を基本。公用車・自家用車での出動を禁止するものではない(燃料費弁償は不可)。
㋑出動中は公務扱いになるため、事故等の内容や状況によっては、公務災害の対象。
㋒利用する公共交通機関の運行が止まっていて、他の交通手段(公用車等)もなく、タクシー利用が必要な場合は、利用前に所属長へ連絡、了承を得たうえで利用。(タクシーの利用については、所属の判断となる)なお、立替払いにより利用した場合は、領収証を貰い、後日、各所属において処理。