3月25日付
IR(カジノを中核とする統合型リゾート)誘致の申請期限が4月28日と近づいています。誘致をめざしているのは大阪府・大阪市、和歌山県、長崎県。
大阪府・市の夢洲IR計画案は年間来訪者数を2千万人と見込んでいます。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの16年の入場者数は1460万人で、それを超える見込みです。
しかも、ゴミを埋め立てた夢洲の土壌汚染や軟弱地盤など土地整備に、どれだけの費用(約束違反の公費負担)と期間がかかるのか見通せていません。
和歌山県は和歌山マリーナシティへの誘致をめざしていますが、初期投資4700億円の調達を含め具体的な計画案は1月末になっても出ていません。予定地の和歌山市では市民が約2万筆の署名を集めて賛否を問う住民投票を請求しましたが1月27日、市議会で否決されました。
テーマパークのハウステンボスへのIR誘致をめざす長崎県は、年間来場者数を840万人と見込んでいます。ですが、ハウステンボスの18年度入場者数は約272万人で、その3倍超です。長崎市内からもJRで1時間半かかるなど、交通の便でも無理があります。
住民の合意形成を軽視したまま計画案の議決を経ることが問われています。