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地方財政計画について自治労連が談話 依然不十分な財政措置 抜本的な財源保障求める

2月8日付

 2月2日、先月末に閣議決定された2021年度財政計画について自治労連書記長が談話を発表しました。

 

 菅内閣は21年度地方財政計画を閣議決定した。地方の一般財源は、税収減により前年度を下回り、財源不足は前年度より約5兆6千億円増加して約10兆1千億円と大変厳しい状況になっている。地方交付税は前年を上回ったが、地方自治体の財源を保障し、財源格差を調整する本来の役割を担うものになっていない。コロナ対応で、地方自治体の財政がひっ迫していることに対する支援は十分でない。地方交付税法定率の引上げ等、抜本的な制度改正こそが求められる。
 保健所については、新型コロナウィルス感染症への対応を踏まえ、恒常的な人員体制強化を図るため、地方財政計画に必要な職員数とその予算を計上した。これは、自治労連が度重なる府省への要請、提言(案)発表や機会あるごとに職場の切実な声を発信し続けた成果であるが、即時の増員が待ったなしである。自治労連は、引き続き現場の声に寄り添い、体制拡充の要求を掲げるとともに、早期の実行を求めるものである。
 地方公務員の人員は一般職員について、児童虐待防止対策の強化による児童福祉司等、合計約6千人の増員としている。これらの措置は一定の改善ではあるが、職場の実態からすれば極めて不十分である。
 地方公務員数は、1994年をピークに連続して削減され、時間外勤務の上限規制が導入されて以降、職場の業務量に見合った人員配置がされていない。地方自治体が業務に必要な人員を確保できるように、抜本的な財政措置を行うことをあらためて求める。
 会計年度任用職員制度の平年化による期末手当は地方財政計画に所要額を計上し、地方交付税措置を講ずるとしている。今回の措置は、期末手当の支給に要する経費のみであり、常勤職員との権衡などは一切考慮されておらず、無責任な対応と言わざるを得ない。
 地方公共団体の情報システムの標準化・共通化についての経費を計上している。すべての地方公共団体において、マイナポータルの電子申請受付機能(ぴったりサービス)を活用し、マイナポータルと地方公共団体の基幹系システムとの接続経費補助費を計上している。自治労連は、デジタル技術は、住民福祉の向上と、自治体職員の労働条件の改善に活かしていくことは必要と考える。国が狙う住民の個人情報監視や民間企業の儲けでなく、真に住民と自治体職員のために使うことを前提に取り組みをすすめなければならない。
 自治労連は、地方自治体が憲法に基づき「住民の福祉の増進」(地方自治法)を図る役割を発揮するために、国が責任を持って地方財源を保障すること、地方交付税については「三位一体改革」で大幅に減らされた額を元に戻し、地方の財源格差を調整し、財源保障の機能を果たすよう制度の抜本的な拡充を図ることを強く求める。
 自治労連は、21年度政府予算案が審議される通常国会に対する取り組みをはじめ、公務公共サービスを支える地方財政を拡充させるために、引き続き住民、自治体関係者との共同を広げてたたかうものである。
以上(一部略)