堺市職労(堺市職員労働組合)ブログ

堺市職労(堺市職員労働組合)ブログです。

秋季年末闘争・第3回交渉開催 当局は全職員の努力に応え回答を示せ

一時金引下げ、再任用職員、人員体制など厳しく追及(11月18日付)

 16日、秋季年末一時金等要求書に基づく、第3回団体交渉を開催し当局の考えを質しました。

 

 第3回交渉開催に先だって、福祉衛生支部保育所支部堺市職員組合より要請行動を行い交渉に入りました。
【人事評価】
組合 1回目の交渉で表明のあった通年化は事務の軽減となる。さらに納得性を得られる制度とすべき。
当局 次年度より人事評価の通年化実施を検討している。今後も、職員の納得性を高めていくため、意見を広く聴きつつ、随時運用の改善に努めたい。
不妊治療】
組合 1回目の交渉で、不妊治療にかかる病気休暇や特別休暇制度などの創設を求めた。
当局 人勧を受けて、今後国でも必要な取組の検討がされると考える。本市でも、不妊治療の実態の把握や求められる対応について、調査・研究したい。
【任意健診】
組合 任意検診(がん検診)受検希望者で、落選した職員に対して、例えば住民向けの検診時に特別休暇を取得できるようにするなど、何らかの手立てが必要。
当局 今年度の要因を分析し、各自治体においても住民向け検診が実施されている中で、職員の健康管理、安全を守るためにどう対応するか、改善できるよう引き続き検討したい。
組合 不十分だ。受けたい人が受けられるのは大前提。堺市がん対策推進条例がある。受けない人にも受けてもらうよう、さらなる環境整備が必要。
【育休代替】
組合 第1回交渉で、保健師等の育児休業者17名中8名しか育休代替任期付職員が任用できていないことが明らかとなった。コロナ禍で人員が必要な保健師等の専門職について、正規職員で配置すべき。
当局 全ての育休者に対して任期付職員が配置できていない現状を受けとめ、任期付職員の確保を進めながら、その他どのような対応が可能か考えたい。
組合 育休代替任期付任用はすでに長年実施し、課題も分かっているはず。その他の対応として、育休代替正規任用の試行を求める。
【専門職ポスト】
組合 先日、技術職について、スペシャリスト人材育成制度が示された。労使にはH18からの課題として、一部専門職に十分なポストが用意されていない点がある。技術職と専門職では背景は異なるが、複線型人事制度も含めて対応を求める。
当局 技術職のスペシャリスト人材育成制度は、より効果的な人材活用と組織の活性化を目的に実施。専門職ごとに各所属と協議を行いながら対応を考えてまいりたい。
組合 対応が遅い。労使確認が未だ履行されていない。精力的な交渉を求める。
【期末手当】
当局 地域の民間給与実態調査に基づく人事委員会勧告は重いが、今回の勧告は職員のモチベーションを上げるものではない。
組合 コロナ対応している職員のモチベーションを下げるものであり、なんらかの方策をうつものと受け止める。最終回答で示していただきたい。
【会計年度期末手当】
当局 非常勤職員の給与は、常勤職員の給与改正に係る取り扱いに準じて改定することが基本。一方で、総務省のマニュアルには「各団体の実情、任用の実態等に応じて、細部において異なる制度設計とすることも差し支えない」とも示されている。常勤職員に準ずることを基本としつつ、これまでの労使経過については尊重すべき。
組合 期末手当は、20年来引き下げられてきたことが当局より示された。また、一時金について常勤4・5月と非常勤2・6月を、同様に0・05月引き下げた場合、引下率は非常勤の方が大きくなる。こうした点から市条例でも常勤職員との「権衡」を考慮した対応を求めている。仮に次年度も引下げとなれば「制度だから」と引下げ改定するつもりか。
当局 常勤職員を基本と考えているが、次年度勧告が引下げの場合でも自動的に引下げとなるものではない。今後も労使協議をおこなってまいりたい。
組合 当局の説明では、引下げの根拠が乏しいと言わざるを得ない。非常勤の人勧公民比較は行われていない。結局のところ、国のマニュアルに拠っているだけ。マニュアルに書かれているからと安易に納得できないことを認識し、何ができるか検討せよ。
【試用期間(病休)】
組合 会計職員には毎年度条件付採用期間があるため、この期間に病気休職が取得できない点について、労使経過を踏まえ休暇・休職ができるよう市独自の対応をすべき。
当局 試用期間は地方公務員法により規定されており、本市の判断により撤廃できないが、それにより、病気療養中職員の休暇・休業制度に課題が生じている。解決に向けどのような制度運用が可能か検討したい。
【体制確保】
組合 非常勤職員の欠員について、解消に向けた具体的方策。
当局 一部の職種に欠員が生じていることについては、重く受け止めており、対応が必要。
 報酬の経験年数加算や休暇制度などの勤務条件を総合的に見れば、近隣の市町村と比べても遜色のない勤務条件だが要因は調査中。朝夕の保育教諭は、欠員解消のために、より集まりやすい勤務形態や資格要件とすることができないかなど、原課と協議を進めている。その他の職種も、原局とどのような対応をすべきか協議、検討したい。
組合 いつまで検討なのか。一時金では「人勧を重く受け止める」と述べた。欠員も重く受け止めるなら、この交渉期に対応すべき。
 その他、再任用職員の賃金改善や、40歳~44歳の係長試験一次試験既合格者が受験資格がなくなったことに対する具体的な措置を求めました。
 最後に、山道委員長が、「第4回交渉に向けて、限られた時間ではあるが、これまでの交渉のやり取りをふまえて、前進的な回答を検討するよう要請する」として交渉を区切りました。