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歴史的な快挙 核兵器禁止条約が1月発効

(11月2日付)

 核兵器禁止条約が、発効に必要な50カ国・地域の批准を達成、来年1月の発効が確定しました。史上初めて核兵器を違法化する国際条約が始動します。この歴史的快挙によって核兵器廃絶をめざす取り組みは新たなステージに入ります。
 米ロ英仏中の核保有五大国をはじめ、核兵器固執勢力は禁止条約を敵視しその署名国と批准国が広がることを妨害してきました。五大国は共同声明を繰り返し発表、禁止条約は現実的でないなどと非難してきました。他の問題では対立しあうアメリカと中国、ロシアは禁止条約反対という点では足並みをそろえています。
 条約発効の確定は、日本の被爆者をはじめ「核兵器のない世界」を求める多くの政府と市民社会が、大国の妨害と逆流を乗り越えて達成した画期的な成果です。一部の大国が牛耳る世界は過去のものとなりつつあります。
 条約の発効は、核兵器廃絶へ向けた動きを一層勢いづけるものになります。条約への参加国が増えるたびに核保有国は政治的道義的に包囲され、追い詰められます。条約のもとで開かれる締約国会議は「核軍縮のためのさらなる措置について検討し、および必要な場合には決定を行う」ことも任務としています。この会議には条約上、市民社会招請され、諸国政府と市民社会が手を取り合い、核兵器廃絶を視野に入れた具体的なプロセスが動き出します。
 核保有国は禁止条約に反対だからといって、課せられた責任から逃れることはできません。核の傘に依存する同盟国の態度も厳しく問われます。 とりわけ唯一の戦争被爆国でありながら、核兵器禁止条約に背を向け続ける日本政府に対し、国内外から失望と批判の声が相次いでいます。
 条約への参加を求める意見書を採択した自治体は500に迫っています。世論調査では7割の国民が「日本が条約に参加すべき」と答えています。